できるメディカルサイエンスリエゾン(MSL)の特徴は”Specificity”

近年、メディカルサイエンスリエゾン(MSL)の募集が増えている。

MRと大きく違うのは「営業的要素」がないところ。仕事内容は、現在の日本ではまだまだ会社により大きく違う。

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海外では、既にMR数が減り、MSL数が増加している。

実際に募集要項を見てみよう。

http://www.msljobs.com/に各社の採用情報へのリンクあり)

業務内容は、

  • 開発後期からの社内関連部署と綿密なコミュニケーション
  • 市販後に向けた活動
  • 市販後のKOL等の社外顧客と円滑なコミュニケーション
  • 医学的製品価値の向上のための戦略策定
  • さらなる臨床試験や製造販売後調査の立案・作成の医学的サポート
  • データ解釈、学会発表・論文作成

など、製品価値を高めるために必要な一連の業務が多い。

応募の要件は、

  • 理系分野での高度な学位と専門知識
  • 業界または関連学術分野での経験
  • コミュニケーション能力
  • プレゼンスキル
  • 自発的な行動力

など。

 

実際の“できるMSL”の特徴は??ということで、
「優秀なMSLは話がSpecific」という投稿の内容を紹介しよう。 

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以下、MSL Instituteホームページより(要約) 

 

仕事について、多くのMSLが感じるのは、メンターやガイダンスの欠如。

MSLの業務を始めるときは、「突然、プールに放りこまれて、泳げるようになれといわれているような状態」で、誰でも初めてKOLと面会した恥ずかしい思い出や、営業チームとの大変なミーティングなどの過去を持っているもの。

親切なMSLコーチやコンサルタントは、

「内部のステークホルダーに注目せよ。時間を有効に使って、地域ごとにまとめて2人以上のアポイントをとれ。KOLの時間を無駄にしてはいけない。科学的な情報源になれ。」

など、極めて一般的なアドバイスをたくさんくれるし、もちろん、すべて真実だけれど、独り立ちしてフィールドに出たときには実はあまり使えない。

 

成功したければ、まず、自分のMSLとしてのスキルについて、本当の意味でSpecificに考えて「自分の強みを増強することに投資する」ことが重要。

 

自分の強みといっても、「データのプレゼンが得意」とか、性格分析では「ドライバータイプ」、「主導タイプ」だなどの、あいまいなレベルの分析ではなく、

 

「私がデータのプレゼンが同じくらい得意なMSLが10人いる部屋にいた場合、KOLは私のことを「○○なMSL」として思い出す。」 

 

「私は細かいことまでコントロールする上司になるタイプの人だ。なぜなら、過度にコントロールしがちで、○○や○○といった場合に苦戦するから。」

 

といったような具体的なレベルの分析。

 

Specificity(特異性)は、多くの「MSLのアドバイス」に欠如しているものである。

 

Specificityについては、本当に洞察力を持った人の指導を受けるとき、新しいMSLもベテランのMSLも同様に恩恵を受けることができる。

 

本当に仕事ができるシニアMSLは、業務全体の洞察力にも優れ、タスクレベルでも極めている。こういった人にこそ、ガイダンスや指導を求めたい。あなたがまだ仕事内容を熟知していない状態でも、どこに地雷がありそうか、教えてくれるはず。

そうでなければ、今までのように、ひたすら自己評価をし、自分の作成した実施計画の達成率を確認し、行動の結果を改善するために何をする必要があるかに注目し続けることになる。

 

www.mslinstitute.com